[星屑] 『Nein』聽後心得(日文+有雷)
4/21迅速到新宿animate把21公分立方體的第九地平線DX盤搬回家,
然後就開始聽了~
截至發文的現在已經loop了不下五次,
但實在沒有自信能在演唱會前聽熟Q Q
以下是個人聽後感想,以日文寫成,有雷慎入。
文長注意。
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糸
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【全体を通して】
これまでの地平線の平行世界。
「この悲劇の中から幸福な結末を導いてみよう」という歌詞が示すように、
それぞれの悲劇を迎えた主人公達は、《遮光眼鏡型情報端末》により、
悲劇を左右する《因子》を否定され、
その結果、比較的に幸せな道を歩むことができた。
しかし、幸せというものは、《平凡》をも意味する。
これまでの地平線の登場人物の魅力は、その《非凡さ》にある。
みなそれぞれの信念・執念・揺るがぬ愛情や恋心・執着心を持っているからこそ、
悲劇の主人公たり得たのである。
悲劇から幸福な結末を導く為の、
そのような《非凡さ》を否定する必要がある。
各曲で否定された謎の文字列「ad921d60486366258809553a3db49a4a」は、
「執着」「執念」「非凡さ」「英雄性」「主人公性」
といった概念に該当するでしょう。
言うまでもなく、今回の『Nein』はあくまでも「原作ありき」の作品である。
過去の地平線を踏まえてこそ成り立つ作品である。
もし過去の地平線の主人公達が最初から今回のようなルートを
選んでしまっていたら、
それらの地平線の魅力も無くなるわけである。
《観測者》であるローランの視点から言えば、
「悲劇」が既に其処に在り、それらの悲劇に魅了され、
哀しみ、憐れみ、悲歎しているからこそ
「平凡にして幸福な結末」を望むのである。
ひょっとしたら、「平凡でも良いから幸せにおなりなさい」という、
Revoからローラン達へのメッサージュ、という捉え方もできるかもしれない。
そういう意味で、今回の作品は10周年記念に相応しいものであると言える。
これまでの地平線を振り返り、幸福な結末を幻想するのと同時に、
新たな謎を残し、それらの謎を踏まえて次なる地平線へと展開してゆく。
以下、各曲の感想に入る。
【檻の中の箱庭】
今回の地平線の基調を決めるリード曲。
《主》(差し詰め地平線の王者=Revoという認識で良いかと)
が紡いだ悲劇から、幸福な結末を導くという旨。
「事象を否定する地平」という歌詞からも、
今回のテーマとも言えるキーワードは「否定=Nein」であると言える。
ただ、この曲の「ワタシ」とは一体誰なのかは不明。
後に続く各曲の初めのメッセージの「ワタシ」とは同一人物だから、
差し詰め「便宜上R.E.V.O」
(=《遮光眼鏡型情報端末》搭載の人工知能)といったところかな。
【名もなき女の詩】
第一の地平線『Chronicle』、「詩人バラッドの悲劇」「辿りつく詩」の平行世界。
詩人バラッドは女王の美貌を称えよと命じられ、
それに逆らわなかったため、存命した。
バラッドの恋人、詩人ルーナは旅の途中で倒れ、パン屋の親方に拾われ、
そこで心機一転、バラッドのことを忘れ、パン屋で働き始め、
「平凡な幸福」を手に入れた。
この曲も所々笑いのネタが仕込まれていて、
「パンなら売るほどあるんだ」
(_ _).。o○(まぁパン屋っスからね)ってところめっちゃ笑った。
「ウチのパンで皆の腹をパンパンにしてやるぜ」
「捏ねる→捏ねる→捏ねる→寝る」などのダジャレにも凄くツボった。
あ、ルーナが倒れてパン屋に運ばれたところの読めない歌詞が
全部は聞き取れないのでどなたか助けてッ!
【食物が連なる世界】
第二の地平線『Thanatos』の平行世界。
『Thanatos』自体にはあまり詳しくないけど、
この曲でタナ子の過去が補完されているのではないかと。
タナ子は少食で野菜しか食べない(拒食症かな?)割に巨乳なので、
よく虐められていた。
タナ子を庇ってくれた「月のように優しい微笑み」の少女が居たが、
それも結局自己満足に過ぎず、
タナ子に想い人を奪われるかもしれないという危険を察知した瞬間、豹変した。
裏切られたタナ子は人間不信になったが、そこで愛してくれる男と出会い、結ばれた。
しかし二人の間に産まれた子は先天的な障碍によりすぐに亡くなった。
悲哀の淵に陥ったタナ子だが、夫の励ましにより立ち直り、拒食症を治し、
摂食することで生への肯定を取り戻した。
「否定する食への執着に比例する生への嫌悪感」
因みの食物連鎖の絵の読み方は
「草を喰む虫は呑まれ、その蛙を呑む蛇も喰われ、
その鳥を喰う鷹は空をどこまでも高く自由に飛び去った、
遠くで鳴り響いた銃声、屠った彼もいずれは死して土に還る、
彼らを繋ぐ鎖で編んだピラミッドには勝者など誰もいないと…」である
これ…覚えられるのかな(汗)
【言えなかった言の葉】
第三の地平線『Lost』、「ゆりかご」の平行世界。
私は『Lost』にもあまり詳しくないので言えるからが限られているけど、
「彼女」(名前あるっけ?)は自分の子供を助けた医者が好きになったけど、
その「好き」という言葉が最後まで言えなかったようである。
それでも「彼女」は愛した人々が亡くなった「世界」と
向き合うための勇気を手に入れるため、
努力することを決意した。
「哀しみは繰り返す、波の音色に???」←ここは聞き取れない誰か助けてー
最後の英語の手紙、医者の母から医者への手紙だって説があるけど、要考察だな。
【憎しみを花束に代えて】
第四の地平線『Elysion』、「StarDust」の平行世界。
ルナに恋人を奪われたステラ(スタダ子の名前?)は理性を失わず、
男を殺さなかった。
執着が「ワタシ」に「否定された」からか、
この世界のステラの生き様は非常に強かなものだった。
そんな彼女はデザイナーのジノと出会い、
それがきっかけで自分が同性愛者になった(?)ことに気付いた。
そした過去に父親から家庭内暴力を受けたってことも明かされた。
ステラはルナが好きになり、その後もモデルの後輩が好きになり、
「繰り返し恋に落ち恋に破れ」たが、
やっと《異性とか同性とか報われるとか報われないとか
細かい打算は捨て置きさておき正直に人を愛するこの生き方》
──「自分」が好きだということが分かった。
その後ステラは児童虐待防止団体への援助仕組を作り、
社会にも役に立てる立派な人になり、
自分らしく生の荒野を、愛の荒野を生きれば良いことを悟った。
この曲は今回のアルバムで一番好きな曲かもしれない。
百合もあるしこれ以上萌えるものはない←
勿論それだけではないけど。
ステラのこの世界での生き様に凄く共感できたってところもあって。
異性愛といい同性愛といい、まずは「自分」が好きじゃなければならないんだって。
「女の闘いは 恨み妬み嫉み絡み 愛と友情の歴史」というフレーズも凄く好き。
思えば「食物が連なる世界」のタナ子とその偽善の少女といい、
「Sacrifice」のサクリ子と村の女達といい、
サンホラの作品(サンホラに限らないけどね)で、
女はよく嫉妬深く、男を奪い合う為に互いに啀み合う生き物として描かれている。
しかしこの曲ではそれとは全く異なる観点で女同士の関係性を描いており、
そういうところが非常に良かったと思う。
曲の最後の一節、「何故に人間は偏見という檻の中を抜け出せない」というのは、
私には非常に痛烈な叫びのように見える。
ステラ自身が家庭内暴力被害者であると同時に同性愛者でもあり、
偏見を持たれ差別されることもさぞかし多々あるだろう。
因みにストコンの「薔薇のチャリティブローチ」が
この曲の児童虐待防止団体への援助らしい。
【西洋骨董屋根裏堂】
このアルバムの始まりと見て良さそうだ。
迷子になったノエルが「西洋骨董屋根裏堂」という店に迷い込み、
そこで《遮光眼鏡型情報端末》を手に入れた。
内容としてはこんな感じだけど、
《記念すべき13人目のお客様》とか《然るべき刻が訪れたら》とか、
不吉な予感しかしない…
最後の「FLOWER ASATO」が何を意味するかも不明…
【涙では消せない焔】
第五の地平線『Roman』の平行世界。
物語の背景がフランスなだけに、フランス革命のことが描かれている。
将軍に続くってやつもこの曲で。
ヴィオレットとオルタンスが逆となっていることが何を意味するか、
人形を貸した少女が誰なのか、不明な点が多い。
この世界ではママンをイヴェールを孕めなかった。
それでも彼に「《平和な時代、豊かな国、愛してくれる人》を見つけたなら、
何時か、産まれておいで」とメッサージュを残した。
……それで産まれてきたのがノエルってことか。
平和な時代、豊かな国。一応「現代日本」がそれに該当する。
【愛という名の咎】
第六の地平線『Moira』の平行世界。
メロディが非常に好き。
この世界では、エレフがミーシャ救出に成功し、ミーシャは犠牲にされなかった。
逃げ出したエレフとミーシャは南に赴き、
何処かの小さい島でバカップルが如く二人っきりで生活するにした。
──正義も倫理も、巫女としての責務も、
英雄としての宿命も、何もかも投げ捨てた。
流浪の途中に奴隷市場を通ったこともあったが、
奴隷達を助けることはしなかった。
二人は「平凡な幸福」「平穏な生」を選んだのである。
この世界ではスコーピオンがレオンティウスを屠り、その雷槍を奪い、
そしてオリオンをも葬り、やがて世界の王になったらしい。
しかしそれは、平凡な幸福を選んだエレフとミーシャとは関係の無いことだった。
ただ、斯くして隠遁生活を選んだエレフとミーシャは、
いつか自分達の両親と同じように野心家に見つかり、
殺されることになる可能性があるかどうか、興味深いことではある。
また、エレフとミーシャは多分近親相姦確定?
「倫理」も投げ捨てたと言っているから、そういう捉え方もできるかと。
【忘れな月夜】
第七の地平線『Marchen』、「磔刑の聖女」の平行世界。
エリーザベトはラインプファルツの求婚を拒まなかったが、
結局子供が産めなかったため離婚を命じられた。
それでベトの兄は激怒し、彼女を追放した。
追放されたベトは修道院(?)に入り、孤児達の世話をして、
そこで新たな人生価値を見つけた。
聖女でも魔女でもなく、
唯の《同じ生の哀しみを抱いた隣人を愛する一人の人間》になった。
この世界ではベトが磔にされなかったため、メルとは勿論会えず、
よってメルも救われず、
今のところまだ何処かでエリーゼと共に復讐劇を繰り返しているだろう。
ただ、それもやはり、この世界のベトとは関係の無いことだったのである。
【輪∞廻】
ええと…謎が多いので取り敢えず飛ばす。
「3896512107114」という数字列は曲の順序を意味し、
「しあわせにおなりなさい」という11文字の伝言を導き出すって
ことだけ記しておく。
【最果てのL】
「最果てのL」=「最果てノエル」
《遮光眼鏡型情報端末》を通して「異なる可能性」を見たノエル。
「ワタシ」はノエルの悲惨な過去をも否定しようとしたが、
ノエルはその「否定という行為」を「否定」した。
ノエル自身も不幸の過去を抱えているけど、
それでも祝賀祭で会ったローラン達から勇気をもらい、
自らの人生を否定しないことにした。
それを受けて、「R.E.V.O」が「星空の詩」を創り、ノエルに返答した。
「R.E.V.O」は人工知能であるにも関わらず、
此処で既に《気持ちと呼ばれるモノ》を持ち、
自らの存在意義を考えられる存在ににった。
人工知能がもしこのように感情を持ち、思考でき、創造すらできるのであれば、
それはまだ「人工知能」と言えるかどうか、というSFの典型的な課題。
ローランとしてこの曲で本当に涙腺崩壊寸前だった。
「ローラン・ローラン」「あのばしょ」で祝賀祭の思い出が再び蘇り、
こっちの世界と向こうの世界が繋がっているという実感を齎す。
Revoマジすげっ。有り難う。
と、長文になってしまった。まあ、予想はしていたが…
一言で言うと、今回の地平線は本当にすごいと思った。
メロディも良いし、歌詞も良いし、物語性はやや薄いけどそれでも感動的だし、
随所に鏤められた駄洒落も凄く面白い。
歌詞冊子の最後の頁には
「
《第九の物語解釈》は《正解》などではなく、
唯の《理念》を表す《模型》のひとつに過ぎない
」
と記されているが、そこもまたサンホラらしい。
そして、
「
《十年》の歳月も瞬くが如き《刹那》に他ならず、
《世界》を生み出し続ける《神々》の旅は、未だ始まったばかりである…
」
とも記されている。
取り敢えずSound HorizonもRevoもまだ歩み続けるだろうと安心した。
そして私もローランとしてどこまでも付いていくのだろう。
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※ 文章網址: https://www.ptt.cc/bbs/SoundHorizon/M.1429720566.A.316.html
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