追憶篇第一幕製作感想(一)
監督 古橋一浩
─ 追憶編‧第一幕「斬る男」の制作を終えて…
追憶編‧全四幕は、長丁場であるとの認識の元、水準を保つ心積もりて制作を始めた
つもりでしたが、狀況は輪をかけて嚴しく、念力まで使い果たした感はあります、
まだ四分の一だというのに……。
─ キャラクターデザインを新たに描きおこした意圖は?
TVシリーズのキャラクターデザインは、不特定多數の人に向けて設定されたもの
でしたので、追憶編という作品の主題を追っていくには、輕い印象があると考えた
からです。追憶編は、人誅編の一部としてしまうにはあまりにも大きな可能性を
秘めていると感じましたし、追憶編の獨自件を高めることを大前提に、一事‧
約三十分の作品を全四幕、總尺2時間の一本物として、他に依存する事のない
完結した作品として存在させたいと考えています。
─ 繪コンテ、及び演出の作業をする際に心かけた事は?
回想錄の趣の強い第一幕を如何にして丹清に紡いでいくかが一番の課題でした。
觀ての通り、しずく、波紋、設りこみ等、水繪みでまとめてみました、何故が
というと、“血”に繫がるものだからです。そして、“人斬り”の劍心を出來る限り、
非情で冷酷な恐ろしい存在として描く事を心がけました。これは、主題に關わる
部分でもありますし、今後こういう機會はないと思ったからです。
─ ここを觀て欲しい、ここに注目して欲しいというところは?
野盜に刺された人買いの奧方が息絕える瞬間の口元。活け作りの魚が口をバクバク
させているがやがて動がなくなる描寫に準えて、劇的ではない日常にある死の表現
として、人間に應用しってみました。 血を含めた液體の表現など、予備知識なしで
觀ると見落としてしまいがちな部分でもありますので、敢えてあげてみました。後は、
巴の手の“爪”の付け根の白い部分を表現しています。健康なんです、巴は。
─ 次回、第二幕「迷い貓」制作に向けて
第一幕と比べて、巴はたくさんしゃぺりますし、齋藤、沖田も大活躍します。
幕末の切迫感が濃い、新たな物語展開がありますので、第一幕より樂しめる部分が
多いかと困っています。無論、ギャグはありませんが…。歷史物の雰圍氣で第二幕を
終て、第三幕は劍心と巴の新婚生活のお話に移っていきます。二度に渡る取材
(ロケハン)の成果を活がせればと考えています。
─ ファンの方々へ、メッセージを!
作品の主題が重いため、息拔さと言える部分はほとんどありませんが、第一幕は、
劍心の辛い過去を皆さんが共に体感出來るよう、散えて眼を育けたくなるような場面を
たくさん入れこんであります。
“人斬り”の劍心が、“流浪人(るろうに)”の劍心へと至る、避けては通れぬ道、
最終卷‧第四幕「十字傷」で劍心への“想い”を共有して頂く為に、何卒
お付き合いの程、直しくお願いいたします。
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